madoryの『高校数学のブログ授業』です
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こんな❝あなた❞に向けて発信しています!
さっそく本時の結論です
「十分条件を❝まえじゅう❞と覚えよ!」
条件とは,文字を含む文や式で,文字に値を代入することで真偽が定まるものでした
詳細は過去の授業を確認してくださいね!
【集合と命題④】命題と反例今回は,その条件の中で特別な存在である,必要条件と十分条件を取り扱います
さらに,必要十分条件というものも存在します
「あれ,どっちが十分条件だっけ…?」
必要条件と十分条件はこのように非常にややこしい側面もあります
十分条件を❝まえじゅう❞と覚えておけば,整理して理解することができます
それでは,この結論にしたがって,授業を始めましょう!
ある命題が真であるとき,必要条件と十分条件が成り立ちます
真であると命題があるときに,十分条件・必要条件が成り立つ
ひとまず,このように認識しておきましょう
定義
まず,定義を整理しておきます
- 命題 p ⇒ q が真であるとき,q は p であるための必要条件
- 命題 p ⇒ q が真であるとき,p は q であるための十分条件
- 命題 p ⇒ q が真,q ⇒ p も真であるとき( p ⇔ q ),q は p であるための必要十分条件
…ピンとくるでしょうか…?なんだかいまいちわからないですよね?
そこで,覚え方とともに簡単に整理します
これだけで大丈夫!!十分条件を❝まえじゅう❞と覚えよう!
十分条件は「前の条件⇒後ろの条件」が真となるから,
『十分条件を❝まえじゅう❞』と覚えるといいね!!
必要条件はその逆になるよ!
「前の条件⇒後ろの条件」と「後ろの条件⇒前の条件」の真偽が分かれば,
4パターンすべての判断ができるんだね!
まとめると以下のステップで解くことができます
- 「前の条件⇒後ろの条件」(p⇒q) と,「後ろの条件⇒前の条件」(q⇒p) の真偽をたしかめる
- 真は〇,偽は✖として「p⇔q」に書き込む
- 4つの選択肢「十分条件」「必要条件」「必要十分条件」「どちらでもない」から選ぶ
必要条件・十分条件の判断 ①基本編
それでは,実際に問題を見ていきましょう
反例が見つかったらその命題は偽だね!
必要条件・十分条件の判断 ②応用編
(1)は図の大小で真偽を判断できるね!
(2)は前後の条件が一致したから必要十分条件になるよ!
★補足★ 日常会話で使われる必要条件・十分条件
日常会話を意識して,必要条件と十分条件を定義し直しましょう
- 必要条件…目標達成のために,必ずクリアすべき条件
- 十分条件…クリアできれば,目標達成できる条件
日常会話で,どのように必要条件と十分条件が使われるかを見ていきます
まずは,必要条件の使用例です
(1) 選挙で投票をするためには,18歳以上であることが必要である
→18歳以上であることは,選挙で投票するための必要条件である
(2) 遊園地のアトラクションに乗るためには,130cm以上の身長が必要である
→130cm以上の身長があることは,遊園地のアトラクションに乗るための必要条件である
必要条件は,絶対必要な条件って感じだね!
次に,十分条件の使用例です
(1) 選挙で投票するためには,20歳以上であれば十分である
→20歳以上であることは,選挙で投票するための十分条件である
(2) 遊園地のアトラクションに乗るためには,150cm以上の身長があれば十分である
→150cm以上の身長があることは,遊園地のアトラクションに乗るための十分条件である
18歳以上であれば,20歳以上でなくても投票権があるから,
十分条件を満たさなくても,目標達成できる場合があるよ!
日常会話で,ぜひとも必要条件と十分条件を使ってみてくださいね!
それでは本時のまとめです
- 十分条件を❝まえじゅう❞と覚えよう!
- 「前の条件⇒後ろの条件」と「後ろの条件⇒前の条件」の真偽を確かめる
- 真は〇,偽は✖を書き込む
- 4つの選択肢「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」「どちらでもない」から選ぶ
- 命題の真偽は,反例が見つかるかどうか
- 必要十分条件は,前後の条件が一致する
- 必要条件・十分条件を日常会話で使おう!
必要条件と十分条件は混同しやすいものです
十分条件を❝まえじゅう❞と覚えて,必要条件はその逆
それさえ覚えておけば,あとは両方向の真偽を判断するだけです
〇〇条件なのか,常に正しく判断できるようにしたいですね!
今回は以上です。ありがとうございました