madoryの『高校数学のブログ授業』です
- 数学を基礎から学び直したい高校生
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- 挫折した高校数学に再挑戦したい社会人
こんな❝あなた❞に向けて発信しています!
さっそく本時の結論です
「補集合はそれ以外!逆の集合を考えよう」
補集合が問題に混ざると,集合の難易度がぐっと上がります
補集合とはそもそも何なのか…?補集合を求めるにはどうしたらよいのか…?丁寧に解説していきます
それではこの結論にしたがって,順番に見ていきましょう
まず,全体集合を U ,その部分集合を A とします
このとき,U の要素で,A には属さない要素全体の集合を補集合と言います
分かりづらいですよね…?簡単にまとめます


A の補集合は,A 以外と覚えればいいんだね!
補集合を求める①
補集合を求める際には,共通部分 ⋂ と和集合 ⋃ の理解が欠かせません
詳細は過去記事で復習をしてくださいね!

それでは実際に,補集合を求めていきましょう

補集合の性質
補集合のことを正しく理解するために,性質をまとめておきます


③は「A バーのバー」という風に読めるよ!
「A の補集合の補集合」と言った方が分かりやすいかもね!

補集合の補集合なんてあるんだ~!
ド・モルガンの法則
次に,ド・モルガンの法則を紹介します
共通部分・和集合・補集合の考え方を応用したルールとなっています


なんだか難しそうな法則だ…

大丈夫!ポイントは2つだけだよ!!
『かつ』と『または』を入れ替えて,補集合を分けることだよ!
共通部分の『かつ』と和集合の『または』を入れ替えて,全体の補集合をそれぞれの補集合に分けること
これがド・モルガンの法則の覚え方です!
補集合を求める② ド・モルガンの法則
ド・モルガンの法則を用いた問題を見てみましょう


(3)はド・モルガンの法則を知らないと,全然集合のイメージがつかなそう…
★補足★ なぜ,❝ド・モルガン❞の法則と言うのか?
なぜ,ド・モルガンの法則と言うのか…実は簡単です
「ド・モルガンさんが発見した法則だから」です
数学や理科などの理系分野では特に,定理や公式の発案者の名前をそのままつけることがあります
〇本名は,オーガスタス・ド・モルガン(Augustus de Morgan)(1806年6月27日 – 1871年3月18日)
〇インド生まれのイギリスの数学者で,ド・モルガンの法則を発案
〇父親がイギリス東インド会社で働いていたため、インドのマドゥライで生まれるが、生後1年もたたないうちにイングランドに戻る
〇16歳でケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジに入学、ウィリアム・ヒューウェルやジョージ・ピーコック(en:George Peacock)の元で学ぶ
〇1828年からユニヴァーシティ・カレッジ(現ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)の教授を務めた
引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』オーガスタス・ド・モルガン – Wikipedia
長年の功績の成果として,公式の名前が自分の名前になる…数学者にとっては最高の栄誉ですね!
それでは本時のまとめです
- 補集合はそれ以外!逆の集合を考えよう!
- A の補集合は「A バー」と読み,A 以外の部分を表す
- A の補集合の補集合は A になり,もとに戻る
- ド・モルガンの法則のポイントは2つ!『かつ』と『または』を入れ替え,補集合を分ける
- ❝ド・モルガン❞の法則と言うのは,ド・モルガンさんが発見したから
これまでに学習した共通部分と和集合に,今回学習した補集合がミックスされて出題されるのがイメージできたのではないでしょうか?
「数学Ⅰ」における集合の理解は今回の授業内容までで十分です
ちなみに,この集合の考え方は「数学A」でも活用していきます
しっかり押さえておきたいですね!
今回は以上です。ありがとうございました