こんにちは,madoryです!
レッサーくん!
三角形の面積の求め方って知ってる?
中学校で勉強したから知ってるよ!
『底辺 × 高さ÷ 2』でしょ‼
その通り!!
実は,三角形の辺の長さと角度から面積を求めることもできるんだ!
今日はその勉強をしていこうね♬
中学校で三角形の面積の求め方を次のように学習しました
『底辺 × 高さ÷ 2』
たったの2辺の長さから三角形の面積を求めることができる優秀な公式ですね!
ただ,この高さ…。これは三角形の辺の長さではありませんので,正確に求めることが難しい側面もあります
そこで本時は,
「三角比を用いた新しい三角形の面積の公式を紹介します!」
さっそく本時の結論です
三角形の面積の公式は,2辺とその間の角 or 3辺
三角形の面積の公式とは?
三角形の面積の公式のポイントは,
『2辺とその間の角』だよ!
なるほど!
公式は3つあるけれど1つ覚えていれば大丈夫なんだね♬
三角比を用いた三角形の面積の公式は3つあります
けれどよく見てみると,a, b, c が入れ替わっただけなので1つ覚えていれば十分です
さらに,この三角形の面積の公式は『2辺とその間の角』を利用します
これらは余弦定理と同様ですね!
余弦定理についてはこちらの授業を参考にしてください
【図形と計量⑨】余弦定理の使い方とは?『2辺とその間の角から残り1辺を求める』『3辺から角度を求める』三角形の面積の公式の証明
さて,三角形の面積の公式がどのように作られるのか…
Aが鋭角の場合と鈍角の場合について,証明を見ていきましょう
Aが鈍角の場合は『180°ーθ の三角比』の公式を使っているんだね!
そう!
Aが鋭角のときも鈍角のときも,証明の流れはほとんど同じだよ♬
Aが鋭角の場合と鈍角の場合,それぞれの証明を確認しましたが,どちらも証明の流れはほとんど変わりません
鈍角の場合は『180°ーθ の三角比』の公式を用いる点が異なるくらいですね
三角形の図形の向きを変えて証明を考えていけば,三角形の面積の公式3種類が成り立つことが分かるでしょう
ところで,Aが直角の場合はどうなると思う??
直角三角形になるから,底辺と高さが求まるのかな…
もう一つ,Aが直角の場合について,三角形の面積を考えてみましょう
『sin90°=1』だから,三角形の面積の公式が使えていると捉えることができるね!
Aが直角の場合は,中学校で学習してきた『底辺×高さ÷2』で三角形の面積は求まります
そこで,『sin90°=1』であることを考えれば,無理やり三角形の面積の公式を適用できることが確認できます
つまり,Aが直角の場合も三角形の面積の公式は利用できるのです!
以上から,三角形の面積の公式はAが鋭角,直角,鈍角に関わらず常に使える公式であることが分かりました
そして,注目する角度を変えればBでもCでも三角形の面積の公式は成り立ちます
かなり利用しやすい公式であると言えますね♬
三角形の面積の公式を用いた問題【①2辺とその間の角】
三角形の面積の公式を使って,2辺とその間の角から面積を計算しているよ!
どちらの2問も2辺とその間の角が分かっているから,
三角形の面積の公式が使えるね!
忘れずに分母の有理化の計算もするようにしようね!
三角形の面積の公式の基本は『2辺とその間の角』です
まず,辺の長さと角度を図に書き込んでみましょう
図を見て『2辺とその間の角』が分かっていたら,三角形の面積の公式が使えます
また,分母の有理化の計算も忘れずに行うようにしましょう
三角形の面積の公式を用いた問題【②3辺】
『2辺とその間の角』が分かっていなければ三角形の面積は計算できないのでしょうか…?
実は,そんなことはありません!!
よくある問題の例として,『3辺』の長さから三角形の面積を求めていきましょう
三角形の面積の公式は『sin A』の値が必要!
だから余弦定理で『cos A』を求めて,相互関係の公式で『sin A』にするんだ♬
なるほど!!
三角形の3辺の長さから面積を求めることができるんだね♬
ところで気がついているかな??
『3辺』の長さから面積を求められるということは,
定規だけあれば長さを測って面積を計算できるんだよ!
たしかに!!
これからは分度器がなくても三角形の面積を求めるのは困らないね!
三角形の3辺の長さから面積を求める問題は頻出問題です
ここで解法をまとめておきましょう
- 余弦定理で3辺の長さから『cos A』を求める
- 三角比の相互関係の公式で『cos A』から『sin A』を求める
- 三角形の面積の公式で2辺と間の角の『sin A』から面積を求める
三角形の3辺の長さが与えられて面積を求めたい…
この場合にすぐに解法が思い浮かぶようにしたいですね!
★補足★ 3辺の長さが与えらえているとき,『cos B』『sin B』で計算したらどうなる?
ところで,なんで3辺の長さから三角形の面積を求めるときに,
Aに注目して計算したの??
Bに注目して『cos B』『sin B』ではダメなの??
良い点に気がついたね!
Bに注目して『cos B』『sin B』で計算してみようか♬
3辺の長さから三角形の面積を計算する際に,『cos A』から『sin A』を求めてきました
一つ疑問が浮かびませんか??
「『cos A』『sin A』でなく,『cos B』『sin B』ではダメなの??」
(3) と同じ問題で実際に計算してみましょう
途中計算は変わるけれど面積は同じ答えになったね!!
注目する角度の大きさによって『cos』『sin』の値は変わるけれど,
どの角度に注目しても必ず面積は同じになるよ♬
3辺の長さから三角形の面積を求める際,どの角度に注目して計算をしても構いません
ただ,どの角度に注目するかで計算量は多少変わってきます
どの角度に注目したら計算が楽になるのか…これは問題に寄りけりですので運の要素が強いですね!
計算でつまづいたら他の角度に注目して解いてみるのもアリかもしれません
それでは本時のまとめです
- 三角形の面積の公式は『2辺とその間の角』で適用する
- 『2辺とその間の角』という条件は余弦定理と同様
- 角度が鋭角,直角,鈍角のいずれの場合においても三角形の面積の公式は成り立つ
- 三角形を書いて『2辺とその間の角』が与えられていたら公式を適用。分母の有理化も忘れずに!
- 三角形の『3辺』の長さからも面積を求められる。この場合「余弦定理⇒相互関係⇒面積公式」の順に計算する
- 『3辺』の長さから面積を求められるということは,定規で長さを測るだけで面積は計算できるということ。三角形の面積の計算に分度器は不要になる
- 『3辺』から面積を求める際,注目する角度はA,B,Cのどこでもよい
本時は中学校の学習のステップアップとして,三角比を利用した三角形の面積の公式を学習してきました
これによって,『底辺と高さ』の条件以外にも,『2辺とその間の角』,『3辺』の条件でも面積を計算できるようになりました
つまりみなさんにとっての,三角形の面積を求める❝武器❞が増えたことになりますね♬
実は三角形の面積の求め方は他にもあります
ぜひ楽しみにしていてくださいね!
今回は以上です。ありがとうございました